島熊山の雑木林を守る会 会則
「玉かつま島熊山の夕暮れにひとりか君が山道越ゆらむ」と万葉集に詠われた島熊山は、豊中の歴史を私たちに伝える大切な山です。
里山であった頃の面影を今も残し、周辺地域からは、その緑豊かな山並みを四季を通して臨むことができます。また、古くから見晴らしの良い場所としても知られ、北に箕面山から五月山、遠く六甲山まで見渡せ、西には町並みの向こうに大阪湾、東に千里ニュータウンを一望できます。
島熊山は古くから生き物たちが棲み続けている山でもあります。タヌキやキツネ、カヤネズミ、アカネズミなどの野生動物、60種を超える野鳥、チョウだけでも40種近く観察され、それらが在来の植物に寄り添って今も棲息する貴重な場所です。
この生き物の宝庫、島熊山は、私たちが身近に自然に親しめる憩いの山になっています。周辺の小学校の自然観察ウォークを始めとして、四季折々の自然を楽しむ人の姿が絶えません。私たちは、この人と生き物の歴史が刻まれた島熊山に親しみ学び、そのあり方について考えながら、自然環境の保全に努めます。
第1条(名 称)
本会は「島熊山の雑木林を守る会」という。
第2条(事 務 局)
本会は事務局を世話人代表宅におく。
第3条(目 的)
本会は島熊山丘陵の自然環境の保全と再生を行い、そのための活動をする。
第4条(会 員)
(1)本会への入会は本人の希望による。本会は会の理念と目的に賛同したもので構成する。
(2)本会の入会資格は原則として問わない。
(3)会員は定められた会費を納入しなければならない。1年間で1000円とする。
(4)年度は1月から12月までとする。
第5条(会員の活動)
本会は目的を達成するために、次の活動を行う。
(1)毎月1回の山の手入れと、毎月1回の清掃ハイキングを実施する。
(2)自然観察会と自然調査活動を随時行う。
(3)啓発活動を随時行う。
(4)必要に応じて実行委員会を結成し、完了後は速やかに解散する。
第6条(総 会)
(1)総会は毎年1月に開催し前年度の活動報告並びに新年度の計画を決定する。
(2)総会は出席した会員により構成し、決議は総会出席会員の合意により決定する。
第7条(事務局担当会員)
本会を運営するために次の事務局担当会員をおく。
(1)世話人代表・・・1入
(2)副代表・・・・・1入ないし2入
(3)会計・・・・・・1人
(4)運営委員・・・・・・数名
(5)事務局会議は原則として2ケ月に1回の開催とする。
(6)必要に応じて実行委員会の運営担当者をおく。
(7)事務局担当会員の任期は2年とする。ただし再任は妨げない。改選は総会にて行う。
第8条(会 報)
本会の活動内容を知らせる会報紙「雑木林通信」を年4回作成し配布する。
第9条(退 会)
(1)本人から申し出があれば、退会とする。
(2)会費未納の場合は、新年度より半年後の6月末をもって退会とする。
第10条(会 則)
会則は総会で改正できる。
付則 (1)この会則は、2002年1月13日から施行する。
(2)この改正は、2005年1月 9日から施行する。
(3)この改正は、2007年2月23日から施行する。
(4)この改正は、2012年1月14日から施行する。
2024年(挨拶、総会)
2024年の始まりに寄せて 易 信子
2024年が始まりました。能登半島地震とともに幕を開けた本年、天変地異に翻弄される人間社会の脆弱さを改めて思い知りました。輪島の知人が倒壊した家の中から救い出されたものの、あごの骨が折れ人院生活を余儀なくされていると言う。白米千枚田の活動をしていると聞いていたが、1004枚ある海岸沿いの美しい棚田はひび割れ、今年の作付けは無理らしい。市街地の激しい損壊は報道されていますが、山や谷、田畑、水辺なども今後被害の実態が明らかになってくると思います。被害に遭われた方々はもちろん、そこに生きる動植物達も大丈夫だろうかと案じられます。
豊中でも震度4の揺れだったので、特養ホーム後ろの地滑り地帯への影響を心配していました。1月21日の清掃ハイク時の測定でこれまでと変動がなかったのでひと安心しました。今年の総会は1月14日午後2時からくらしかんにて行われました。出席は18人、米虫議長を選任後、2023年度の活動報告から始まりました。各班の報告では、雨天が続き3ヶ月間森の手入れが中断したりしたものの、全体として島熊山の保全活動は計画通り進められました。西丘小学校3年生の「島熊山観察会」は地元小学生との長年にわたる交流で、昨年の観察会も好評でした。特筆すべきは、画期的なポスターによる会員募集で、昨年は6人もの新メンバーが仲間に入られたことです。島熊山の生き物に親しみ学びながら保全をする会の理念の下、知恵を出し合って、共に汗を流したいと思います。
次に新年度の活動方針案です。事務局メンバーは新しい方が加わり次のようになりました。代表−易、副代表−米虫、森の手入れ−土田明、清掃ハイク−山口圭一(新)、トンボ池−土田泰子、ナラ枯れ−土田泰子、モニ1000−熊代、遠くを見て近くを知る−横山、編集−小泉清・高橋・北田勝章(新)、会計−西川(敬称略)です。宜しくお願い致します。林内の枯れマツ・倒木等の処理や用具入れの設置など市と相談しながら進める内容もありますが、今年も怪我なく、無理し過ぎず、楽しく進めて参りましよう!
場所を変えての新年会。たくさんの皆様の美味しい差し入れも加わって一段と賑やかな会となりました。お話を聞く中で、山遊びや自然を楽しむ術を知ったメンバーが集まった気安さ心強さも感じられる得難い時間でもありました。(易 信子)
森の手入れ班 (土田 明) | |
2023年(令和5年)活動報告
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1.森の手入れの活動と参加人数 |
(1) | 第2日曜日の午前中(10時から12時30分)で活動した。活動回数は定例月7回と若竹伐採3回となった。 |
(2) | 活動の参加者総数は、定例月は、7回で109名と昨年より22名減となった。(昨年は131名) |
(3) | 定例月の活動平均参加人数は、昨年より1名増加し15.6名となった。 |
作業日 | 作業内容 | 備考 |
2023年1月8日(日) | ・「島熊山の雑木林を守る会」総会 | ・「2023年」活動報告と「2024年」活動計画・新年会 |
2023年2月12日(日) | ・観察路(特老ホーム奥の葛刈) | ・特老ホーム奥の観察路周辺の葛の刈込整備 |
2023年3月12日(日) | ・基地から新御堂側 奥の院まで | ・新御堂側の折れた竹・枯れた竹の伐採整備 |
2023年4月4日(日) | ・竹林整備(若竹伐採) | ・若竹伐採(午前中作業) |
2023年4月9日(日) | ・基地から新御堂側 奥の院まで | ・新御堂側竹林内のササ刈り、若竹伐採 |
2023年4月23日(日) | ・竹林整備(若竹伐採) | ・若竹伐採(午前中作業) |
2023年4月30日(日) | ・竹林整備(若竹伐採) | ・若竹伐採(午前中作業) |
2023年5月14日(日) | ・雨天により活動中止 | ・活動中止 |
2023年6月11日(日) | ・雨天により活動中止 | ・活動中止 |
2023年7月9日(日) | ・雨天により活動中止 | ・活動中止 |
2023年9月10日(日) | ・観察路整備(基地から黒松林) | ・観察路(基地から黒松林)の小木間伐・ササ刈り整備 |
2023年10月8日(日) | ・観察路整備(観察会対応) | ・ササ刈りと雑木整備による観察路整備(観察会対応) |
2023年11月12日(日) | ・御堂筋側から基地に向け林内整備 | ・観察路(箕面市境界の竹伐採、ササ刈り、雑木整理) |
2023年12月10(日) | ・新御堂側から基地にかけて整備 | ・基地周辺の刈残し場所の整備(雑木・笹・ススキ) |
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【参加人数総計】
【参加人数総計】
森の手入れ:131名
(注)参加人数は島熊山雑木林を守る会HPから引用
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【若竹伐採】
4月に3回活動(2日9名、23日10名、30日6名)で25名が参加した |
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2.活動内容の報告 |
◆ | 活動回数は、雨天中止が3回(中止3回は多い!)あり7回となった。屋外活動でありマスク着用は自己判断でお願いした。作業時の声掛けと相互距離の確保をお願いした。ポスターの効果等で新たな参加者が増え、参加者数は、12名から19名(平均15.6名)と、平均で昨年より1名増となった。
活動回数減により、雑木林整備が進んでいない。新御堂筋から箕面市境界では、竹の勢力拡大箇所が残っている。特老ホーム裏の崖崩れ箇所を中心に、葛刈りを精力的に実施したが、葛の一掃には至っていない。
観察路・散策路は、西丘小学校観察会の時期に対応して黒松林から特老ホーム間を整備した。また、箕面市境界の散策路は、通行可能な状況に整備した。
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(1) | 安全に作業ができる環境の整備
スズメバチに刺される災害と作業道を踏み外す災害が発生した。落ち葉で足を滑らすハットヒヤリを経験した参加者もいた。作業者が高齢であり安全に活動できる環境整備を継続する。 |
(2) | 竹林の整備(特に若竹の伐採)
若竹の時期は、温暖化の影響もあり1週間程度早くなってきている。4月に時期を早めて伐採を実施した。雨天中止で残った若竹が成竹となった箇所が見られる。
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(3) | 島熊山自生植物(希少種調査など)
希少種保護の保護杭更新は、雨天中止により出来ていない。豊島高校横の崖崩補修箇所は、オカトラノオの定着と拡大が見られた。キンラン、ギンラン、ササユリ、ナンバンキセル、オケラを保護した。
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(4) | 道具と整備
強度のある作業用手袋と靴から膝までカバーする足カバーを購入し、消耗品として個人支給した。また、竹の枝払いに大枝切り用ハサミを使用した作業効果を確認した。 |
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ナラ枯れ防止対策班 被害はほぼ終息今後は林床整理 土田泰子 |
【2023年活動報告】 |
5月の総点検ということで集中的にナラ枯れ侵食部区の調査を行ったが、明らかに新しく侵食されていて弱っているものは確認できなかった。
また今年新しく枯れた木も、現在のとろありません。昨年報告して伐採されていない木があるので、これを是非切ってほしいところです。→12月27日に豊中市へ報告しましたが、切っていただけないとの事です。
落ち枝整理、草刈りなどを主に行いました。 6月〜9月はお休み
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今年の作業
作業日 | 参加者 | 人数 | 作業内容 |
1月8日 | 土田、西川 | 2 | 豊中市へ枯死木報告 |
3月1日 | 土田、西川 | 2 | 3地区の林床整理 |
3月8日 | 土田、西川 | 2 | 3地区の林床整理 |
3月16日 | 土田、西川 | 2 | 3地区の林床整理 |
4月5日 | 土田、西川、横山 | 3 | 3地区の林床整理 |
5月3日 | 易、小泉清、小泉昌子、土田、西川、米虫 | 6 | 4地区の侵食木枯死木調査 |
5月17日 | 土田、西川 | 6 | 5-@地区の調 |
5月24日 | 易、土田、西川、横山 | 4 | 査5-A地区の調 |
5月31日 | 土田、西川 | 2 | 査1地区の調査 |
10月4日 | 小泉清、土田、西川 | 3 | 2地区 里道の草刈り |
10月11日 | 土田、西川 | 2 | 2地区 里道の草刈り |
10月18日 | 土田、横山 | 2 | 枯死木調査 |
10月25日 | 土田、西川 | 2 | 枯死木調査 |
11月1日 | 土田、西川 | 2 | |
11月8日 | 土田、西川 | 2 | 4地区 枯れ枝整理 |
11月22日 | 小泉清、土田、西川、横山 | 4 | 2地区 里道の草刈り |
11月29日 | 土田、西川、横山 | 3 | 2地区 里道の草刈り |
12月6日 | 土田、西川、山口、横山 | 4 | 枯れ木にピンクテープを巻、2地区の草刈り |
12月13日 | 易、土田 | 2 | 豊中市へ枯死木報告 枯れ松7本 |
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被害株枯死株数の推移
年 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
被害株 | 148 | 555 | 81 | 22 | | | | | | |
枯死株 | 8 | 68 | 51 | 27 | 3 | 9 | 6 | 1 | 3 | 0 |
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2018年以降は台風による倒木が多くなり、調査自体が困難になる
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【2024年活動計画】 |
活動日: | 前半1〜5月 後半10月〜12月 原則毎週水曜日の予定 臨時にお休みや雨天の休止はLINEにて連絡。お手すきの方はぜひご参加ください。 参加希望の方は、先日または当日9時までに土田まで連絡お願いします。 |
活動内容: |
落ち枝整理、林床整理を中心に行います。 作業中、古くなったネット等があれば取り除き、侵食木に気づけば記録していきます。 10月には枯死木調査を行います。 |
清掃ハイキング班 2024.1.14 松田淳二 | |
1. 2023年 清掃ハイキング活動報告
実施日 | 天候 | 参加 人数 | 回収ゴミ | 報告者 (敬称略) 通信記事 | 備 考 |
カン | ビン | ペット ボトル | ゴミ袋 (可燃・不燃) | その他 |
1月15日 | 曇 | 14 | 15 | 1 | 4 | 2 | ドライブレコーダー | 小泉昌 | 雑木林生態観察希望者2名参加 |
2月19日 | 雨 | 14 | 17 | 1 | 4 | 2 | | 小泉清 | くず伐採も実施。雨のため早めの解散 |
3月19日 | 晴 | 14 | 15 | 2 | 4 | 2 | | 西川 | くず伐採も実施 |
4月18日 | 曇 | 15 | 10 | 0 | 6 | 2 | | 松田 | 新会員2名加入。若竹伐採も実施。 |
5月21日 | 晴 | 13 | 12 | 1 | 1 | 5 | | 易 | 新会員1名加入。オオキンケイギク駆除も実施(3袋) |
6月18日 | 晴 | 19 | 5 | 1 | 2 | 2 | | 相良 | 新会員2名加入。オカトラノオ群生地の笹刈り。 市の業者による草刈り後のため、ゴミ少なめ |
7月16日 | 晴 | 17 | 3 | 2 | 0 | 3 | | 西川 | 空のペットボトルの多数詰まってポリ袋を回収。 南側観察路の草刈り実施。 |
8月 | | 休 み | ― | |
9月17日 | 晴 | 16 | 5 | 3 | 4 | 2 | 芝刈り機の刃 | 成田 | |
10月15日 | 晴 | 24 | 14 | 0 | 6 | 2 | | 小泉昌 | 竹及びクズの伐採作業も実施。 |
11月19日 | 晴 | 17 | 6 | 0 | 5 | 2 | | 木村 | 市業者による草刈り後のため、ゴミ少なめ |
12月17日 | 晴 | 14 | 8 | 0 | 2 | 2 | | 河松田 | 側溝の落ち葉や斗社の除去。希少種に囲い用竹串作り。 |
合 計 | 177 | 110 | 11 | 38 | 26 | 昨年の実績:缶(133)、瓶(15)、ペットボトル(65) |
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◆参加者延人数(含モニ1000担当)は、177人(昨年は162人)。月平均16.1人で、昨年を超える参加者により清掃活動を行うことができました。
ゴミ回収量は、昨年と比べて大幅な減少になりました。(合計数の備考参照)
◆陥没地の定点観測値に5mm前後の差があるものの誤差の範囲と考えられ、おおむね変化は見られませんでした。(次貢参照)
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2.2023年 陥没地の定点観測実測値(単位:p)
日・計測地点 | @ | A | B | C | 備考 |
1月15日 | 133.5 | 99.5 | 83.5 | 71.0 | 季節により計測地点が、くずや笹でおおわれるので、繁茂期には先に周辺の草刈りをしての測定となる。 地点の状態によっては、メジャーの当て方に影響し若干測定誤差が生じる。 |
2月19日 | 133.5 | 97.0 | 83.5 | 70.5 |
3月19日 | 133.0 | 98.0 | 84.0 | 71.0 |
4月16日 | 133.5 | 98.5 | 83.5 | 70.5 |
5月21日 | 134.0 | 99.0 | 84.0 | 71.5 |
6月18日 | 133.0 | 99.5 | 83.0 | 70.2 |
7月16日 | 133.0 | 98.5 | 83.5 | 70.5 |
8月 | ー | ー | ー | ー |
9月17日 | 134.0 | 99.5 | 83.3 | 71.0 |
10月15日 | 133.0 | 99.8 | 84.5 | 71.0 |
11月19日 | 133.5 | 100.0 | 83.5 | 70.5 |
12月17日 | 134.0 | 100.5 | 83.0 | 70.0 |
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【定点観測値の経緯】
陥没地点の散策路が通行禁止になっていたのを、市と交渉し通行可能にして頂いた際に、地殻変動の有無を依頼されたもので、2022年5月から清掃ハイキング時に計測を開始することになった。 観測地点は4カ所で、各所の距離を計測記録して市担当課に報告している。 | |
3. 2024年 清掃ハイキング活動予定
○実施日時 | 毎月第3日曜日 14時〜16時 (但し、8月はお休み) |
○集合場所 | 豊島高校校門前 |
○持参道具 | 鎌、ヒバサミ等 |
○清掃場所 | 基地を起点にして @新御堂筋方面、A豊寿荘方面(外・内回り) |
○作業報告 | 作業実施後は基地に集合し各方面担当者から作業報告を受ける。作業報告書作成(「雑木林通信」用記事)にご協力ください。 |
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【清掃ハイクの趣意】 |
現状は、ゴミ拾いのついでに自然観察をする格好になっていますが、本来は、島熊山の自然状態を観察し見守りついでに周辺の清掃活動もしようという趣意で始まった活動です。里山島熊山の自然をみんなの手で美しく守っていこうという活動の一環です。
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【今年の方針】 | ◆島熊山雑木林の自然(動・植物)の観察・見守りにウエイトを置きながら、安全に・楽しく・元気に清掃活動しましょう!
◆ヒバサミ他作業道具一式は常に持参しましょう!その日の人的余力あるいは空き時間によっては森の手入れ活動を行いましょう。 (森の手入れ作業を行う場合は、作業エリアや内容等を指示できるよう事前調整しておく)
◆作業場所やメンバーが固定化しないよう、担当する清掃エリアやメンバーを適宜柔軟に組み変えて行ってみましょう! |
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2023年 モニタリング1000(植物相)活動報告 2024.1.14.熊代直生 |
活動日 | :基本的に毎月第三日曜 清掃ハイク時(8月はお休み、計11回) |
参加者 | :熊代直生、土田泰子、真野隆夫、横山智恵子、元山美千代、成田 正則、北田 勝章、小泉昌子、河原 登子、日高千賀子、相良昌子、ビラ.Jo、Chris.アンダーソン、山口圭一(のべ42名) |
調査結果 | :8月に自然保護協会に報告。この1月にも2022年後半分を報告予定。 モニタリングサイト1000は、昨年で「第4期」5年間の調査期限を終え、今年から「第5期」の5年間の初年度。8月に日本自然保護協会に報告。この1月に2023年後半分を報告予定。 |
| ・2023年に記録した種類 |
| 2023年は木本107種、草本97種、シダ植物12種の計216種の蕾・開花・結実・胞子を確認した。木本の種数は比較的安定、草本の種数はいくぶん増加、シダは安定の傾向であった。 |
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表1 確認種数の変遷
調査年 | 木 本 | 草 本 | シダ植物 | 合 計 |
2018年 | 104種 | 105種 | 5種 | 211種 |
2019年 | 108種 | 99種 | 9種 | 216種 |
2020年 | 109種 | 108種 | 9種 | 226種 |
2021年 | 110種 | 92種 | 12種 | 214種 |
2022年 | 108種 | 90種 | 12種 | 210種 |
5年間の累計 | 127種 | 150種 | 16種 | 294種 |
2023年 | 107種 | 97種 | 12種 | 216種 |
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・豊中市版植物レッドリスト掲載種の確認状況 |
| 去年は胞子が確認されたウラジロは、生育は継続しているが胞子の確認に至らず。去年新たに確認したサジガンクビソウ、コクランは、今年は開花・結実 |
・レッドデータブック豊中 掲載種の確認状況 |
(シダ) | 要保護A | :(胞子未確認ウラジロ) |
(樹木) | 要保護A | :ザイフリボク、イソノキ、ヤマツツジ、マルバアオダモ、コバノガマズミ |
要保護B | :リョウブ、クロバイ |
要注意 | :ハンノキ、ナツハゼ、ヤブコウジ、コウヤボウキ |
(草本) | 要保護A | :ナンバンギセル、ツルアリドウシ、オケラ、オオバノトンボソウ |
要保護B | :オカトラノオ、ギンラン、シュンラン
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要注意 | :スズメウリ |
※以下、赤字が要保護A、単線が要保護B、点線が要注意種を示す。 |
・2023 年新規確認種 |
(樹木) | アケビ |
(草本) | ノミノツヅリ、スズメノエンドウ、ネザサ |
(外来草本) | コメツブツメクサ、キキョウソウ、ノボロギク、フリージア |
※ネザサの開花がみられた。小規模なもので、一斉に枯死するようなことにはならなそう。 |
・2022年に確認されていて、2023年に開花・結実等を確認できなかった種 |
(シダ) | ヤブソテツ |
(樹木) | サザンカ、ソメイヨシノ、ミヤコイバラ、カジイチゴ、マルバハギ、タラノキ、ヤブムラサキ、クサギ |
(在来草本) | クワクサ、エノキグサ、サジガンクビソウ、ヒヨドリバナ、キンラン、コクラン |
(外来草本) | シナガワハギ、ユウゲショウ、オオアレチノギク、タチチチコグサ、アスパラガス、ノシラン、キショウブ |
・2023 年花ごよみ |
・ | 樹木ではスギ、ハンノキが2022年に引き続き1月に開花したほか、ツツジ類の3月開花もやや早めの印象。しかし4月、5月に開花するものは比較的安定しているだろうか。 6月頃〜秋にかけては、例年より遅めに開花する種類が多かった。
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・ | 草本でも3月、4月にやや早めの種類が多く6月以降に遅めの種が多かった。5月、9月が比較的安定。
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反省点と課題 |
・ | 6年目となると、さすがに「以前どうだっけ?」と記憶が曖昧になって、花ごよみ右半の作成に苦労した(そのためチェックが不十分の可能性あり)。今後、新規確認 |
・ | 消滅についても、抜けが出てくるかもしれない。 |
・ | モニ1000の日本自然保護協会に、成果の活用事例として花ごよみを提示したところ、それなりに評判があって(他に活用例がないだけかも(^^;))、第4期のとりまとめで紹介してもらえるそうです。その過程で「提示」と書いたのを「掲示」と読み違えられて、「森の中のどのような場所に掲示しているのか」という質問が来ました。そんな大層なものではない、とお返事しておりますが、たしかに見ごろの花や実を紹介する掲示板などあれば、(最近増えた気がする)通行人の関心を引くことができるかもしれない。
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